右直事故には気をつけよう

右直事故とは

バイクは車のように車体が体を守ってくれるわけではないので、事故に気をつけながら走行することが大切です。
バイクに乗っていて特に危ないのは、「右直(うちょく)事故」です。
右直事故は右折しようとする自動車と直進するバイクの間で起こる事故で、ライダーのダメージが非常に大きく死亡するケースも多いのが特徴です。

警視庁が発表している「二輪車の交通死亡事故統計」を見てみても、バイクの死亡事故の第1位は「単独」、第2位は「右直」となっています。
右直事故は交差点で発生する他、「サンキュー事故」のケースも多く見かけられます。
サンキュー事故というのは、反対車線にある駐車場ガソリンスタンドに入ろうとして、右折横断しようとした時によく発生します。
右折するのに対向車が停止してくれて、感謝の意を表している間に気を取られてしまい、慌てて右折したところで対向車の脇からすり抜けてきたバイクなどと衝突するのがサンキュー事故です。

バイクは実際より遠くに見えやすい

右直事故が起きやすいのは、バイクが実際よりも遠くにあるかのように見えることが多いからです。
バイクは車のような横幅がなく、真っ正面から見ると実際よりも遠くにいるような錯覚を起こしてしまいます。
特に夜間になると、ヘッドライトの光だけでは距離感が非常につかみにくく危険です。

車のドライバーもライダーも、運転経験が豊富であれば右直事故も比較的避けやすい傾向にあります。
ですから、初心者のライダーも右折だけに気を取られずに、常に四方に注意をしてバイクを操縦することが大切になってきます。

大型車両の陰に入らないことが事故を避けるための重要なポイント

バイクで走る時は、トラックなどの大型車両の影には絶対に入らないことによって右直事故を避けることができます。
トラックやバスの影にいると、対向車などからは全く見えないばかりか、大型車のちょっとしたゆらぎでバイクの走行が不安定になることも考えられます。

前方に右折のサインを出して待機している車両が見えたら、意識してセンターよりを走るなど、とにかく自分の存在をアピールすることによって右直事故は避けることができます。
夕暮れ時なども右直事故が多くなるので、バイクウェアも目立つ色のものを選ぶなどの工夫が大切です。

キラキラと目立つ高輝度反射テープなどを使用するのも、事故を避けるための一つのアイディアです。
夜間でも光を反射して目立つ素材で作られたバイクウェアなどもたくさん出回っていますので、ぜひ一枚は購入するようにしたいものです。
夜間でも昼間でも視認性の高いウェアといえば、やはりおすすめなのは蛍光色です。
全アイテムを蛍光色で揃えるのは無理でも、せめてジャケットは蛍光色にしておくと安心です。